富山地方鉄道 富山市内軌道線 /  橋本俊一 著 高樹屋

日本で唯一環状運転を行う路面電車 セントラム

富山城をバックに車と一緒に道路を走るセントラム(デ9000形)。

 今回ご紹介する書籍『富山地方鉄道 富山市内軌道線』は、富山市の街中を環状運転で走っている路面電車 セントラム(富山市内軌道線)の歴史が、写真・路線図・全停留所ガイドなども織り交ぜながら、丹念にまとめられた書籍です。

セントラムは、車と同じ道路を走っている路面電車です。他県の方がご覧になると、結構驚かれます。通勤・通学やお買い物など、生活の足として利用されております。

2009年12月23日 セントラム発車式の模様。

本書では『路面電車とは何か?』の初歩から解説があります。

また車両についても、詳細なデータが載っておりますので、車両マニアも納得の一冊です。線路の配線図なども載っています。

富山市内の路面電車は、路線の縮小により、環状運転系統が消滅していましたが、富山市主導で新線建設による環状線の復活が計画され、2009年(平成21年)12月23日に開業したのがセントラムです。

セントラムには古い車両も走っています。写真は富山地方鉄道 デ7000形

 富山地方鉄道・立山黒部貫光の創業者 佐伯宗義(さえき むねよし)氏の提唱しておられた『富山一市街化(富山県内どこに住んでいても1時間以内に職場に行けるようにする)』についての解説も併設されています。

佐伯宗義氏は、後に衆議院議員にもなっておられ、生涯を通して『地方の発展なくして国家の繁栄なし』という理念を貫かれた方です。

ちなみに、福島電気鉄道の経営立て直しにも参画しておられます。

 本書は著者の橋本さんが、自ら関係者に取材を重ね、ご自身で撮影された写真や年表などが、ふんだんに盛り込まれた書籍です。資料としても、貴重な1冊となっております。

こちらの本を実際にお読みいただいたお客様の声をお聞きください

三重県鈴鹿市 I・M様

書店経由では、あまり流通していない本書ですが、当店とご縁をいただきまして、ご紹介させていただけることになりました。

セントラムにご興味をお持ちのあなた様はもちろん、佐伯宗義(さえき むねよし)氏にご興味を持たれたあなた様にも、オススメの1冊です。

出版社:高樹屋 発売日:2010/8 寸法:B5サイズ ページ数:60ページ 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です